「11月のキャンプは寒そう…」そんな心配、館山なら無用です
秋が深まる11月。紅葉も終わりに近づき、キャンプシーズンも終了かな…と思っていませんか?特に愛犬と一緒にキャンプを楽しみたい方にとって、「寒さ」は大きな懸念材料ですよね。電気毛布やストーブがないと夜を越せないのでは、と不安に感じている方も多いはずです。
でも、ちょっと待ってください。南房総・館山は、11月こそが実はキャンプのベストシーズンなんです。
その理由は「黒潮」にあります。館山の沖合を流れる暖流・黒潮の影響で、南房総エリアは関東でも屈指の温暖な気候を保っています。都心や山間部のキャンプ場では朝晩の冷え込みが厳しくなる11月でも、館山なら日中は15〜20度前後と過ごしやすく、夜間も山間部に比べれば冷え込みが穏やか。もちろん寒さ対策は必要ですが、しっかり準備すれば快適に過ごせる環境なのです。
そして何より、11月の館山キャンプには夏にはない大きなメリットがあります。それは虫がほとんどいないこと。蚊やブヨに悩まされることなく、焚き火を囲んだり、テントでゆっくり過ごしたりできる快適さは格別です。愛犬にとっても、虫刺されの心配が減るのは嬉しいポイント。
海も近く、日中は愛犬と海岸を散歩したり、波打ち際で遊んだり。秋の澄んだ空気の中、富士山が美しく見える日も少なくありません。こんな贅沢な環境で過ごせる11月の館山キャンプ。「寒さ対策さえできれば」と思っている方に、電源なしでも快適に過ごせる工夫をお伝えします。
電源なし?だからこそ楽しい、アナログ寒さ対策
キャンプ場に電源サイトがあれば、電気毛布やヒーターで簡単に暖を取れます。でも、電源に頼らないからこそ味わえる「原始的なキャンプの楽しさ」があるんです。そして実は、アナログな方法でも十分に暖かく過ごせます。
湯たんぽは最強の相棒
まず絶対に外せないのが湯たんぽです。「え、湯たんぽって古くさくない?」と思うかもしれません。でも、これが驚くほど優秀なんです。
キャンプでの湯たんぽの最大のメリットは、焚き火でお湯を沸かせること。焚き火を楽しみながら、同時に就寝準備もできてしまいます。ケトルや鍋で沸かしたお湯を、金属製やゴム製の湯たんぽに注ぐだけ。タオルや専用カバーで包んで、寝る30分前くらいにシュラフ(寝袋)の足元に入れておけば、寝る頃にはベッドがほんのり温かくなっています。
湯たんぽの良いところは、じんわりと長時間温かさが続くこと。電気毛布のような人工的な熱ではなく、自然な温もりが朝まで続きます。実際、しっかりとしたゴム製の湯たんぽなら、翌朝までほのかに温かさが残っていることも。この「ほどよい温もり」が、深い眠りを誘ってくれます。
最近では、直火OKのステンレス製湯たんぽや、軽量なシリコン製など、キャンプに適した湯たんぽも増えています。ひとつ持っておくと、秋冬キャンプの心強い味方になってくれるでしょう。
ちなみに、湯たんぽを作った後の残りのお湯は、保温ポットに入れておけば、翌朝の洗顔に使ったりできて便利です。
焚き火ひとつで、こんなに多くのことができるのもキャンプの醍醐味ですね。
地面からの冷気を徹底ブロック
11月の館山は比較的温暖とはいえ、夜になると地面からの冷気は意外と侮れません。この「底冷え」をいかに防ぐかが、快適な睡眠の鍵を握ります。
基本となるのが銀マット。アルミ蒸着されたマットは、地面からの冷気を反射して遮断してくれる優れもの。まずはテントの床全体に銀マットを敷き詰めます。このとき、銀色の面を上(自分側)に向けるのがポイント。こうすることで、体温を反射して保温効果が高まります。
そして、銀マットの上には必ず厚手のマットを重ねること。ここが本当に重要です。インフレータブルマットやエアマット、キャンプ用のウレタンマットなど、厚みのあるマットを使うことで、地面の凸凹を吸収するだけでなく、断熱効果が格段に上がります。「銀マット1枚だけで大丈夫」と思っていると、夜中に寒さで目が覚めてしまうことも。投資する価値のあるアイテムなので、ぜひ厚手のマットを用意してください。
さらに、自宅で使っている毛布やブランケットも持参しましょう。マットの上に毛布を1〜2枚重ねることで、さらにふかふかで温かいベッドが完成します。「キャンプ用品だけで揃えなきゃ」と思いがちですが、家にあるものを組み合わせるのがキャンプの楽しさ。毛布は愛犬の寝床にも使えるので、多めに持っていって損はありません。
この三段構え(銀マット→厚手マット→毛布)をしっかり準備すれば、地面からの冷気はほぼ完璧にシャットアウトできます。むしろ、暑いくらいに感じることもあるほどです。
服装の工夫も忘れずに
寝具だけでなく、服装も重要です。就寝時は、重ね着が基本。ヒートテック系の発熱インナーに、フリースやスウェット、その上にダウンベストなどを重ねると、体温をしっかり保てます。首元が冷えやすい方は、ネックウォーマーやマフラーもおすすめ。
靴下も忘れずに。足元が冷えると全身が寒く感じるので、厚手のウール靴下を履いて寝ると安心です。ただし、重ね履きしすぎて血行が悪くなるのは逆効果なので、ほどよい厚さに調整してください。
そして意外と盲点なのが帽子。人間の体温の多くは頭から逃げていくと言われています。ニット帽やキャップを被って寝るだけで、体感温度がぐっと変わります。「帽子を被って寝るなんて」と思うかもしれませんが、キャンプではこれが意外と快適。ぜひ試してみてください。
愛犬と一緒に寝ればポカポカに
さて、ここからが犬連れキャンパーならではの特権です。。
犬の平熱は人間より高く、だいたい38〜39度前後。そんな愛犬とシュラフの中でくっついて寝れば、もうそれだけで十分な暖かくなります。
お互いの体温で温め合い、愛犬と一緒にポカポカになって眠りにつく。これ以上の贅沢があるでしょうか?
愛犬と一緒に寝るコツ
「うちの犬、一緒に寝てくれるかな?」と心配な方もいるかもしれません。普段から一緒に寝ている犬なら、キャンプでも自然と寄り添ってくれることが多いです。ただ、慣れない環境で落ち着かない犬もいるので、初めてのキャンプでは様子を見ながら進めましょう。
おすすめは、封筒型のシュラフを使うこと。マミー型(ミイラ型)だと犬が入るスペースが限られますが、封筒型ならジッパーを少し開けておけば、犬が出入りしやすくなります。あるいは、シュラフを完全に開いて布団のように使い、上から毛布をかければ、愛犬との添い寝がしやすくなります。
犬も寒さを感じるので、寒い夜は自然と飼い主に寄り添ってきます。背中やお腹にぴったりくっついて眠る愛犬の温もりは、どんな暖房器具にも代えがたいもの。鼓動を感じながら眠りにつく時間は、キャンプの最高の思い出になるはずです。
愛犬のための寒さ対策も
ただし、犬種や年齢によっては寒さに弱い子もいます。特に小型犬や短毛種、老犬や子犬は、人間以上に寒さ対策が必要です。
愛犬用のブランケットや毛布を必ず用意しましょう。犬用の寝袋やベッドもありますが、多くの犬は飼い主のそばで寝たがるので、飼い主の寝床の隣に毛布を敷いてあげるだけでも十分です。心配な場合は、犬用のフリースやセーターを着せてあげると安心。
また、就寝前には必ずトイレを済ませておくこと。夜中にテントの外に出るのは、飼い主にとっても犬にとっても負担になります。トイレシートをテント内に用意しておくと、万が一の時にも安心です。
焚き火タイムも愛犬と一緒に
寝る前の焚き火タイムも、愛犬と過ごす特別な時間。炎の温もりを感じながら、愛犬を膝の上に乗せたり、隣に座らせたりして、ゆっくりとした時間を過ごしましょう。
焚き火の音、星空、波の音。そして愛犬の寝息。都会では味わえない、この上なく贅沢な時間です。暖かい飲み物を片手に、今日一日の出来事を愛犬に語りかけるのも良いですね。きっと、愛犬もリラックスした表情を見せてくれるはずです。
ただし、焚き火の際は愛犬の安全に注意。火の粉が飛ばないよう、適度な距離を保ち、リードは必ずつけておきましょう。興奮して火に近づきすぎないよう、落ち着いた雰囲気で過ごすことが大切です。
11月の館山で、最高の「非日常」を味わおう
いかがでしたか?電源がなくても、工夫次第で秋のキャンプは驚くほど快適に過ごせます。むしろ、電気に頼らないからこそ、焚き火を囲んだり、湯たんぽを準備したり、愛犬とくっついて眠ったり…そんなアナログな時間の中にこそ、キャンプの本当の楽しさがあるのかもしれません。
11月の館山は、黒潮の恵みで温暖。虫もいなくて、静かで、美しい自然に囲まれた最高のキャンプシーズンです。
日中は愛犬と海辺を散歩し、夕方からは焚き火を楽しみ、夜は湯たんぽと愛犬の温もりで朝までぐっすり。
翌朝は波の音で目を覚まし、朝日を浴びながら淹れるコーヒーの味は格別です。
「寒そうだから」「電源がないと不安」——そんな理由でキャンプを諦めていたなら、ぜひ一度、11月の館山で秋キャンプにチャレンジしてみてください。愛犬と一緒なら、寒さすらも楽しい思い出に変わるはず。準備をしっかりすれば、きっと「もっと早く来ればよかった!」と思うような、素敵な時間が待っています。
今年の秋は、愛犬と一緒に館山で特別な夜を過ごしませんか?電源なしでも、工夫と愛犬の温もりがあれば、どんな暖房器具よりも温かい「非日常」が待っています。さあ、準備を整えて、館山の秋キャンプへ出かけましょう。
予約はお早めに。11月の館山は、知る人ぞ知るベストシーズン。快適で静かな秋のキャンプを、愛犬と一緒に心ゆくまで楽しんでください。

